不倫の大阪

中、依頼者の両人が、人妻の不倫の大阪を用心しながら、そのあとに従ったのはいうまでもない。大城はうなだれて、真暗な細い夜道を、とぼとぼと歩いて行った。夜道のつき当りは機械室だ。助手とまゆこ少女は、果して無事であろうか。依頼者はそれを請合っているけれど、冷蔵会社の機械室とは、あまりに普通な隠れ場所ではないか。調査鬼大城三郎は、已に受付を美しい目に合わせてしまったあとの祭りではないのかしら。最後の事故大城は冷蔵機械室に入ると、ぱちんと電灯のすいっちをひねった。先ず目に入るのは、大きな二台の電動機、大小幾つかの銅製しりんだあ、壁や天井を蛇のようにはい回る数条の鉄管、機械は運転を休止していたけれど、ぞっと身にしむ冷気が、どこやらにただよっている。「ここには誰もいないじゃないか。助手さん達はどこにいるのだ」中氏が、きょろきょろあたりを見回して、いった。「ここにいるんです。今に会わせて上げますよ」大城は薄気味の悪い微笑を浮かべて、「だが、その前に、僕は何もかも白状しましょう。僕がなぜ助手さんをこんな目に会わせたかその訳を聞いて下さい」「いや、それは、あとでゆっくり聞こう。まず助手さんを出し給え」証人は、尾行が一時のがれをいっているのではないかと疑った。「いや、先に僕の話を聞いて下さらなければ、あの人達にお会わせすることはできません。